聴竹居

京都・山崎、聴竹居(1928) 藤井厚ニ設計を訪ねました。

室内は中央の居間から各室へアプローチ出来る今ではごく普通の平面計画。居間と繋がるのは玄関ホール、客間、広縁、読書室、台所、食堂。食堂は食い込む様に居間と繋がる。居間と外部が直接繋がるのはクールチューブのみである。だが、窓の無い室とは全く感じられない。それぞれの室は建具や欄間などの開閉により開いたり閉じた出来る。明かり、風、陽光が向こうの部屋、隣の部屋、そしてこの部屋へと自由に巡る。

窓からの風景も窓の開け方、閉じ方の具合で景色の見え方や窓の格子のデザインが変わるのです。飽きることのない設えに感激しました。


一方で最新の危機を導入し、オール電化で暖房、スイス製の冷蔵庫も導入。電力使用量はかなりのものであったと、、、、

一屋一室という藤井厚ニの考え、環境との共生を計画したこの住まい。現代の暮らしにも取り入れたいですね。断熱・気密性能も上がった現代の住まい。そこにパッシブな考えを取り入れてあげれば小さな能力の冷暖房設備で十分暖めたり、涼しくすることは可能になっています。

環境とは熱とどう向き合うか。
そういえば熱(仕事)単位の語源ともなっている
スコットランドのジュールも藤井と同じ造り酒屋の次男というのは偶然でしょうか?